MeDi

メディア表現とダイバーシティを
根本的に検討する会

2020年7月、東京大学Beyond AI研究推進機構が発足しました。

この研究機構には、基盤技術研究やその他の学術領域との融合によって新たな学術分野の創出を目指す4つの基礎研究グループがあり、この基礎研究グループの一つとして、文理融合・分野横断型でAIと社会をつなぐB’AI グローバル・フォーラム・プロジェクトが立ち上がりました。

このB’AI グローバル・フォーラムは、とりわけ、ジェンダー平等社会とマイノリティの権利保障という社会目標を、AIが社会のあらゆる局面に浸透する時代に、いかによりよく実現していくかを主眼としています。このフォーラムは、国境を越えた文系、理系研究者、さまざまな分野の実務家、ジャーナリスト、市民たちが集い、議論の場となるよう構想しています。また、この「B’」という名前には、AI以前の言論・表現空間の歴史(before)、AI発展の背後の利害(behind)、下部構造(beneath)など、AI等の技術を取り巻く歴史やそれを支える社会構造を多角的に考察していこうという意味が込められています。

MeDiは、このB’AIグローバル・フォーラムの一つに位置付けられています。

もともと、MeDiは、2017年5月に、テレビ、新聞、インターネットなど、さまざまな媒体での表現のあり方を考える研究および情報発信のグループ「メディア表現とダイバーシティを抜本的に検討する会」として発足し、活動を始めました。メディアに関わる各界の専門家、実務家をお招きして、記事、番組、広告、投稿など、メディアの表現が実際にどのようにつくられどのように消費されているのか、またどうして「ダイバーシティ(多様性)」がキーワードとして需要であるのか、そして、メディア表現によって生じるリスクにはどのようなものがあるのか、などについて学び、よりよいメディア文化を創造することを目指してまいりました。

メディアの表現は、日常生活の規範をつくるほどの影響力があるだけに、不適切な表現は人権を損なう可能性もあり、職場や学校での差別やいじめ、ハラスメントにつながっているという指摘もあります。また、MeDiでは、こうしたメディアの諸問題を指摘するとともに、現代のデジタル情報社会の積極的な可能性と今後の課題について、海外の研究機関とも連携しながら模索しています。

いま、グローバルな情報企業によってビッグデータが収集され、社会のさまざまな場所にAIが応用されるようになり、未来の予測が始まっています。さらに、2020年初頭からの各国の新型コロナ感染予防対策のために、コミュニケーションやデータのやりとりが、サイバースペースに強く依存する状態が生まれています。こうした環境の下では、言論・表現の世界での権力および資源の不均衡は一層顕在化し、それをもとに設計される社会のあり方もますます問われています。

このたび、私たちMeDiのメンバーは、B’AIというフォーラムの場を得て、今後も社会にある経済格差やマイノリティ差別が少しでも解消されるような、優しく透明性ある社会づくりに貢献するために、多くの方たちとネットワークをつくり、研究や活動を続けてまいります。

2020年11月1日
B’AI グローバル・フォーラム ディレクター
MeDi メンバー
林香里

わたしたちのビジョン

メディア表象によって生み出され続けている性差別、セクシュアリティ差別、固定化されたジェンダー表現、不自由なジェンダー表現の是正を追求する

男性優位社会のメディア産業を批判しつつ、より多様化されたメディア表現を求めていく

男性優位社会であるメディア産業の制度と風土を変えていくための視点を提起していく

弱い立場、困った状況にあるマイノリティたちと手を取り合って生きていける社会を形成していく

ジェンダー不平等、セクシュアリティ差別、人種差別、障がい者への差別など、様々な差別にたいして声をあげるための仲間を増やし、ネットワークを形成していく

Our History

2017年5月20日

第1回 メディアと表現について考えるシンポジウム
『これってなんで炎上したの?』『このネタ、笑っていいの?』

司会:林香里(東京大学大学院情報学環教授) 登壇者:
小島慶子(エッセイスト)
竹下隆一郎(ハフポスト日本版編集長)
白河桃子(ジャーナリスト)
羽生祥子(日経DUAL編集長)
加藤美和(UNWOMENアジア太平洋部長)
大澤祥子(ちゃぶ台返し女子アクション)
田中東子(大妻女子大学文学部准教授)
緑川由香(弁護士)

場所:東京大学本郷キャンパス福武ホールB2F・ラーニングシアター

2017年5月20日

2017年12月20日

第2回 メディアと表現について考えるシンポジウム
『徹底検証炎上リスク – そのジェンダー表現はアリか』

司会:治部れんげ(ジャーナリスト、昭和女子大学現代ビジネス研究所)
登壇者:
伊東正仁(損保ジャパン日本興亜)
小島慶子(エッセイスト)
鎮目博道(テレビ朝日)
千田有紀(武蔵大学社会学部教授)
高田聡子(マッキャンエリクソン)
松中権(NPO法人グッド・エイジング・エールズ)

場所:東京大学本郷キャンパス福武ホールB2F・ラーニングシアター

2017年12月20日

2018年5月12日

第3回 メディアと表現について考えるシンポジウム
『炎上の影に“働き方”あり! メディアの働き方改革と表現を考える』

司会:小島慶子(エッセイスト、東京大学)
登壇者:
大門小百合(ジャパンタイムズ)
白河桃子(少子化ジャーナリスト、相模女子大学)
たむらようこ(べイビー*プラネット)
中川晋太郎(ユニリーバ・ジャパン)
林香里(東京大学)
古田大輔(BuzzFeed Japan)
山本恵子(NHK国際放送局)
渡辺清美(サイボウズ)

場所: サイボウズ東京オフィス

2018年5月12日

2018年12月2日

第4回 メディアと表現について考えるシンポジウム
『それ“実態”とあってます? メディアの中のLGBT』

司会:小島慶子(エッセイスト、東京大学)
登壇者:
隠岐さや香(名古屋大学大学院経済学研究科教授)
藤沢美由紀(毎日新聞)
ブルボンヌ(女装パフォーマー、エッセイスト)
増原裕子(トロワ・クルール)

場所: 東京大学本郷キャンパス福武ホールB2F・ラーニングシアター

2018年12月2日

2018年12月12日

Book Talk 姫野カオルコ
『彼女は頭が悪いから』

講演者:姫野カオルコ(作家)
司会:小島慶子(エッセイスト)
パネリスト:
大澤祥子(ちゃぶ台返し女子アクション)
島田真(文藝春秋)
瀬地山角(東京大学大学院総合文化研究科教授)
林香里(東京大学大学院情報学環教授)

場所: 東京大学駒場キャンパス21 KOMCEE

2018年12月12日

2019年1月29日

「ワークショップ:ストップ、キャンパス性暴力!」(Workshop: Stop Sexual Violence on Campus!)

ゲストスピーカー: アダム・R・ダッジ弁護士(法務/テクノロジー・ディレクター/DVシェルター「ローラの家」)
コメンテーター:
矢口祐人(東京大学大学院総合文化研究科教授/アメリカ研究)
キム・ユニス(韓国・梨花女子大学校法学専門大学院教授)
鈴木由真(東京大学大学院教育学研究科博士課程)
渕上貴史(創価大学学生)
春藤優(早稲田大学学生)
横井桃子(上智大学学生)
コーディネーター:
第一部=林香里(東京大学大学院情報学環教授)
第二部=ミーシャ・ケード(上智大学学生)

場所: 東京大学本郷キャンパス・工学部二号館 9 階 93B 教室

2019年1月29日

2019年5月18日

第5回 メディアと表現について考えるシンポジウム
『わたしが声を上げるとき』

司会:山本恵子氏(NHK)
登壇者:
ウ・ナリ(RadarLab)
小島慶子(エッセイスト)
武田砂鉄(ライター)
田中東子(大妻女子大学文学部教授)
山本和奈(Voice Up Japan)

場所: 東京大学本郷キャンパス福武ホールB2F・ラーニングシアター

2019年5月18日